日本の医療技術と環境をアジアの国々へ
日本人産婦人科医と救急救命医の有志が集い、アジアの医師たちへ日本の医療技術を伝える活動をスタートしました。同じアジア人だからこそ伝えられる、理解できる、現地に反映できることが沢山あります。現地を何度も訪問し、現地の医師や医療関係者とディスカッションを重ね、その国の文化、歴史、事情を考慮して考えた、現地で使えることを前提にした研修の実施、また日本での現場実習の機会を提供しています。ミャンマー、カンボジア、モンゴルで実績を重ねています。
日本の母体救命技術を伝える
2012年の終わり、カンボジア政府の要望で、日本人医師によるカンボジア人医師への指導や研修の実施を打診されました。また、それとほぼ同じ時期に、ミャンマーからも同様のオファーがあり、現地の実情を知るべく渡航しました。低迷の時期を越えて、経済発展が進む両国ですが、交通事故への適切な処置とシステムの確立が遅れ、また母子保健の問題も思うように進まず、周産期死亡率や新生児死亡率などは世界ワーストレベルを推移していました。しかしながら、現地の医師は優秀で、志の高い人が多く、ほんの少し手助けがあれば、より多くの患者さんが救われることも見て理解することが出来ました。死亡率や救命率を改善できるように、 J-CIMELSで活躍するインストラクターの医師が、現地の医療環境を知った上でのカリキュラムを策定して研修をスタートさせています。